この記事では、2023年9月から2024年3月まで公立中学校で10時間/週教員業務支援員として働いた二児のママが教員業務支援員のメリットとデメリットをお伝えします。
教員業務支援員 メリット デメリット
教員業務支援員とは
学校における働き方改革の目的は、働き方の改善により教師が学ぶ時間を確保し、自らの授業を磨く こと等を通じて、子供たちにより良い教育を存分に行うことができるようにすることです。
教員業務支援員との協働の手引き(令和5年12月)文部科学省
教員業務支援員は大変重要な役割を担っており、今や改革を推進していく上で、学校現場に欠かすこ とのできない存在です。
既に導入している現場からは「とてもありがたい」、「(支援員が)いないことが考 えられない」などの声が上がる一方で、「導入したいが、どうしたらいいかわからない」、「いまいち協働がうまく進まない」といった指摘もあります。
教員業務支援員はお客様ではなく学校現場で一緒に働く仲間です。
と言われるように職員室で先生方のサポートをする人のことです。
学校が職場ではありますが、子ども相手に働くのではなく先生方を相手に働きます。
教員業務支援員のメリット
教員業務支援員のメリットは
学校現場にいるが、子どもと接することが少ない
感謝されることが多い
やりがいを感じることが多い
自分の要求した時間で働くことが出来る
長期休暇中は勤務がないため、子どもがいるママにとって働きやすい
授業などの決まった業務がないので子どもの行事で休みがとりやすい
教員業務支援員のデメリット
- 学校が職場ではあるが子どもと接することが少ない
- 長期休暇中は仕事がないため、8月の収入は0円
- 決まった業務がないため、自分で仕事を探す必要がある
教員業務支援員の業務内容
教員業務支援員ができること
・印刷
毎月・・・学年だより、カウンセラーだより、ほけんだより、部活動活動予定表、地域の回覧板へのせる学校だよりなど
テスト・・・中間テストの問題、解答用紙、模範解答
・コンクール・・・配布用のコンクール冊子の印刷・製本、コンクール用の宿題
随時・・・授業プリント
・進路説明会、入学説明会、学校評議会、学校訪問等の印刷・製本
・カーテン洗濯
年度末に先生方は自分の管理責任場所のカーテンを洗濯しています。代わりににやってあげましょう。
・来客対応
校長会、高校の進路担当者、地域の方、保護者の方を該当場所へ案内、お茶出し、担当教員の呼び出し、管理職への報告
宅配便の受け取りサインや、業者が来校したときに担当の先生を探す
遅刻してきた生徒に反応する、教室へ入るのか、保険室へ行くのか、相談室へ行くのかを確認する
その後、担当の先生へ内線で連絡をする、管理職へ報告する、担任の先生の机上へ何時に登校し、どこへ行ったのかメモを残す
・電話対応
担当者へ引継ぎをする
担当者が不在の場合、メモを残す
・内線対応
職員室へかかってきた内線に対応する、管理職の報告
教員との連携方法
・ホワイトボード
ホワイトボードを準備し、記入してもらう
<例>4/10 学年だよりの印刷 38枚×5クラス できたら○○机上へ
4/12までに 名札制作 △△(先生) やり方はそのときお伝えします
・業務依頼書を利用する
文部科学省のホームページにある以下のWord、Excelを利用する
教員業務支援員の給料と働き方
教員業務支援員の給与条件
時給1,042円
私が働く自治体では1校につき20時間/週、配置するとなっていました。
私が10時間/週、教員を目指す大学4年生が10時間/週、配属されていました。
副業としての活動
私の働く自治体では、教員業務支援は市町村の自治体の学校教育課に配属のアルバイトです。
私は県の教育委員会から派遣される非常勤講師(中学・英語)と兼業しています。
なかには夕方に家庭教師の仕事をしたり、学童で勤務されている先生方もいます。
非常勤講師は時給2,800円なので家計のため
教員業務支援はやりがいを感じるためにしています。
教員業務支援員の資格
教員免許との関係
教員免許は必要ありません。
私が働く自治体では人数不足のため、教員志望の大学生や地域の主婦の方を雇っていたので、教員免許はなくてもできます。
メリットでもあり、デメリットでもある「子どもと接する機会が少ない」からですね。
教員免許を必要としないため、給与も高くはありません。
教員免許が必要な非常勤講師と比べると2倍以上違います。
必要なスキルと知識
電話対応の必要最低限のマナー
先生方に話しかけていく度胸、コミュニケーション能力
先生方の顔と名前と担当学年や校務分掌を覚える
✿校務分掌とは、担任以外の学校運営に必要な仕事のことです。会計担当や教科書担当、安全担当や生徒指導担当などがわかりやすいです。
業者に「会計担当の先生に渡しておいてくださいと領収書を預かる時があります。最初はその場にいる先生方に聞けばよいですが、すぐにメモをして、どなたが会計担当なのか、覚えるといいですね。
4月当初の職員会議に校務分掌一覧があるので、一つずつ理解していくことが必要な知識と、先生方に対するマナーかと思います。
教員業務支援員の効果と効果的な活用法
生徒や児童への影響
教員の業務負担が減ることで先生方が子どもたちに笑顔で接することができます。
教育現場での効果
子どもや保護者に関係する責任ある仕事は先生方にこれまで通りお願いしつつ、印刷や掃除、電話対応や来客対応は免許がなくても社会人としてのマナーがあればだれでもできます。
先生方が教材研究に時間と労力を注げるようなります。
働き方改革や業務改善への貢献
進路説明会や入学説明会などの資料を印刷、帳合い、ホチキス止め、生徒数に分ける(37人×5クラスなど)までやると2時間かかります。担当の先生はそれ以前に原稿を作成、管理職にチェックをしてもらい、手直しをしています。そこから考えると4時間ほどかかります。
印刷の部分を教員業務支援員が担うことで、負担は半分に軽減されます。
先生方の働き方改革や業務改善に貢献できます。
教員業務支援員の勤務環境と労働時間
学校での業務内容と負担
・印刷、電話対応、来客対応、内線の対応、基本的には職員室にいて、先生方の補助をします。
負担は大きくありません。出来ないことはできないとはっきり断ることもできます。
教職員との関係
今まで自分でやってきたことを他の人にお願いすることが気が引ける先生方が多いです。
そこで、こちらから「出来ることがあればいつでも声をかけてくださいね」と声をかけ続けました。そうすること「本当に頼っても大丈夫なんだ、教員業務支援員の負担にはならないんだ」とわかって下さり、9月に始まり、11月には業務を依頼されることが増えました。
労働時間と研修制度
一週間に10時間働きました。
月曜日に2時間
火曜日に2時間
水曜日は休み
木曜日に4時間
金曜日に2時間というシフトでした。
教員志望の男子大学生は
火曜日に4時間
木曜日に6時間
というシフトでした。
二人とも希望のシフトをそのまま承諾してもらいました。
研修はありません。
まとめ
2023年9月から2024年3月まで教員業務支援員として働いたメリットとデメリットをお伝えしました。
メリットは以下の通り
- 学校現場にいるが、子どもと接することが少ない
- 感謝されることが多い
- やりがいを感じることが多い
- 自分の要求した時間で働くことが出来る
- 長期休暇中は勤務がないため、子どもがいるママにとって働きやすい
- 授業などの決まった業務がないので子どもの行事で休みがとりやすい
デメリットは
- 学校が職場ではあるが子どもと接することが少ない
- 長期休暇中は仕事がないため、8月の収入は0円
- 決まった業務がないため、自分で仕事を探す必要がある
少しでも教員業務支援員を始めようとしている方の参考になったらうれしいです!
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